* 診断部位と経穴(ツボ)との関連その2(線維筋痛症その7)
前回記載したように、線維筋痛症の診断部位は肩コリを含む別の疾患でも痛みが出現しやすい部位であると言えます。
ところが、来院している患者さんの押圧に対する逃避反応をみると、肩こりや慢性腰痛などの患者さんの逃げ方とは違うものを感じるのです。
つまり通常の肩コリや慢性腰痛などでは、押し方によっては「痛いけど気持ちよい」と感じることも多いのですが、線維筋痛症ではこれらの部位への押圧は「ガマンできないので逃げるしかない」という痛みのようです。
このような痛みに対する感じ方の違いは、東洋医学(鍼灸)でいうところの虚痛と実痛の差に類似するものを感じます(参考文献1)。
そこに施術のヒントがあるようにも感じています。

また鍼灸やマッサージの施術という観点からは、患者さんの症状が変化しやすいということに注意を払っています。
例えば、施術後「症状が軽くなった」というお話しだったのでホッとしていると、帰りの電車の中で痛みが戻ってしまうのです。
頻繁に来院できる患者さんならそれでも対応のしようもありますが、そうでない場合はどうしたらよいでしょう?
それに対する回答の1つが、セルフケアだと考えています。

ご自宅で少しでも痛みのコントロールができるようになれば、仮に痛みが戻るようなことがあってもある程度まではご自分で対処できます。
それだけで患者さんの生活に寄与する部分は小さくありません。
以前筋肉に対するセルフケアとしてこれらの部位に対する対処法を掲載したのにはそのような理由があったのです。

もちろんセルフケアの種類・方法は、他にいくらでも考えられます。
先日お伝えしたように、行政も少しずつですが、動いてくれています。
患者さんがそれぞれご自分に適した治療法やセルフケアに巡り会い少しずつでも生活の質が向上して、いつか完全な治癒に繋がることを心から願っております。

(線維筋痛症おわり)


【参考文献】
1)「日本鍼灸医学 基礎編」224ページ、経絡治療学会編纂、2003

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2009.03.04 Wednesday * 17:21 | 線維筋痛症 | - | trackbacks(0)
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